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企業が課題を解決しよりよい成長を目指したり、新規プロジェクトを円滑に進めたりする上で、コンサルタントを活用する場面は多くあります。
近年、その外部コンサルタントが注目を集めているのをご存知ですか?この記事では、外部コンサルタントとはどのようなものなのか、依頼するメリットは何かを解説します。
業務進行上の課題解決に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
外部コンサルタントとは
コンサルタントとは、クライアントの抱える課題を分析し、問題点を洗い出し、解決まで導く専門家です。「相談する」を意味する英語「consult」がコンサルタントの語源となっています。近年ではコンサルタントの業務範囲も拡大されており、課題解決法の提案にとどまらず、プロジェクトチームの一員として実行支援をするケースも増えています。
外部コンサルタントとは、その名の通り社外から迎え入れるコンサルタントです。社外からコンサルタントを迎え入れることで、社内の問題点を客観的な視点からとらえることができる、社内の人間関係のしがらみにとらわれずに提案ができるなどのメリットがあります。また、新規プロジェクトの立ち上げ時にだけ迎え入れるなど期間を限定した雇用の仕方もできることから、近年、外部コンサルタントの需要が増えています。
外部コンサルタントには、大きく分けてフリーコンサルタントと契約するケースと、コンサルティングファームに依頼して派遣してもらうケースがあります。以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。
フリーコンサルタント
フリーコンサルタントとは、組織に属さないコンサルタントのことです。知人やコンサルタントの紹介エージェントを介しての紹介、フリーコンサルタントのマッチングサイトなどを通じて契約します。
フリーコンサルタントは、元々企業の内部コンサルタントをしていたり、コンサルティングファームに所属していた人が独立したケースが大半です。独立の目安はコンサルタントとしての勤務経験が3年以上と言われています。
個人との契約になるので、稼働時間や勤務体制などに融通が効きやすいというメリットがあります。
関連記事:社外から迎え入れる客先常駐のコンサルタントについてはこちら
コンサルティングファーム
コンサルティングファームとは、コンサルティングを主な事業内容として行っている会社です。
コンサルティングファームの「ファーム」は、英語の「firm」からきていて、「会社」という意味をあらわします。
コンサルティングファームから外部コンサルタントを招く場合には、コンサルティングファームとの契約になるので、フリーコンサルタントと比較すると条件面に制限がついたり、報酬が割高になったりすることがあります。しかし、コンサルタントの能力をコンサルティングファームがある程度は保証してくれたり、何か問題があった時に別のコンサルタントに変更しやすかったりするというメリットがあります。
内部コンサルタントと外部コンサルタントの違い
では、内部コンサルタントと外部コンサルタントは何が違うのでしょうか。
具体的な相違点をまとめました。
内部コンサルタント | 外部コンサルタント | |
所属 | 企業内 | コンサルティングファーム、フリーコンサルタント |
メリット | ・組織の事情をよく知っている ・組織の人脈を活用できる ・基本的にずっと同じ社内で稼働しているのでフォローし続けることができる | ・組織内の人間関係のしがらみがない ・業務上必要なことは忖度なく発言することができる ・コンサルタントとしての専門性があり、社外の専門家に通じている |
デメリット | ・社内の人間関係に影響を受けやすい ・社外の事情に疎くなりやすい ・コンサルタントとしての専門教育を受けているとは限らない | ・費用がかかる ・長期的に雇用しづらい |
内部コンサルタントは、社内の人材にコンサルタントの役割を割り当てます。中にはコンサルタントとして採用し、専門教育を施したりコンサルタントとしての経験を積ませたりしている企業もあるかもしれませんが、今まで別の仕事をしていた人が突然コンサルタントとして関わるように言われるケースも少なくありません。
また、社内の事情を熟知しているのでさまざまな事情を察して動くことができる反面、人間関係に配慮して言うべきことをはっきり言えないことがあるといったデメリットもあります。
一方外部コンサルタントは、コンサルタントとしての十分な経験がある人やコンサルタントファームから派遣されてくる人なので、勤務初日から存分にコンサルタントとしての実力を発揮できます。
また、コンサルタントとして成果をあげるために来ている「よその人」なので、人間関係のしがらみはあまりなく、必要なことは臆することなく発言することができます。外部者ならではの視点で社内の問題点を指摘することもできますが、社内の事情に配慮するという点では弱くなります。
このように、内部コンサルタントと外部コンサルタントにはさまざまな違いがあり、どちらがいいとは一概に言えません。そのプロジェクトでコンサルタントに求めるものは何なのか、何を優先しているのかをよく考えた上で、内部から人材を出すのか外部コンサルタントを迎え入れるのかを検討するのがよいでしょう。
外部コンサルタントを導入する企業側のメリット
外部コンサルタントを導入した場合、導入する企業側には次のようなメリットがあると考えられます。
- 専門性
- スピード感
- 外部視点>
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
専門性
コンサルタントとして働く人は、何らかの分野に特化した専門性の高い人が多いです。例えば、経営戦略に深くコミットし、企業・団体の発展をサポートする経営コンサルタント、IT知識を活かしてシステムの開発や技術の導入などをすることで企業の経営課題を解決するITコンサルタント、人事制度の刷新や人材育成制度の充実を通して企業の新たな方向性を示す人事コンサルタントなどです。
コンサルタントにどのような関わり方をしてほしいのかを検討し、その分野に特化した外部コンサルタントを探してプロジェクトに加わってもらうことで、業務の効率化が進みプロジェクトの進行が円滑になります。
このように、そのプロジェクトに必要な専門性を持った人を招き入れることができる点は、外部コンサルタントを導入する大きなメリットです。
スピード感
社内でプロジェクトチームを組んだ場合、メンバーの全員がそのプロジェクト「だけ」に関与していることはほとんどありません。大抵の場合は他業務も兼務しており、そのためにプロジェクトが思うように進行しないケースが多く見られます。しかし、外部コンサルタントは、社内においてそのプロジェクト「だけ」に関与しています。そのため、社内の人材よりも、よりスピード感を持って業務に当たることができます。
また、外部コンサルタントとして活躍している人は、多くの場合それまでにコンサルタントとしてさまざまな環境や条件の案件を経験してきています。そういった経験や豊富な専門知識をもとに、問題解決の方向性にあたりをつけることができるので、内部の社員が一から調べて進めていくよりも課題解決が早いです。
このように、スピード感を持って仕事を進めることができるのも、外部コンサルタントを導入するメリットです。
外部視点
依頼する側の企業は、何年何十年とその業界で活躍してきた企業も少なくありません。長年の経験があるのは大きな強みですが、その一方で自社や業界全体をフラットな視点で見る姿勢が欠けてしまっていることがあります。
また、古い業務進行ルールをそのまま使い続けていて、業務の進行の仕方が非効率的になっている場合もあります。社内の人が非効率と思っていても言い出せなかったり、喫緊の課題ではないために後回しにされたりして、いつまでも改善されないこともあります。
外部コンサルタントは社外の人間、業界外の人間だからこそ、フラットな視点から社内や業界内を見つめ、問題点を見つけ出し、解決策を講じることができます。また、外部視点を求められていることは外部コンサルタントも承知しているので、多少言いづらいことでも問題であると判断すれば指摘します。
この外部視点を社内に取り入れられるようになることも、外部コンサルタントを導入する大きなメリットです。
フリーコンサルタントに依頼するメリット
外部コンサルタントを導入するメリットは大きいことがわかりました。外部コンサルタントの中でも、フリーコンサルタントは稼働時間や勤務体制などの面で融通がききやすいことは先に述べた通りですが、それ以外にもフリーコンサルタントに依頼するメリットがあります。
コストパフォーマンス
まず、コストパフォーマンスに優れている点がフリーコンサルタントに依頼する大きなメリットです。
コンサルティングファームに依頼して派遣してもらうと、コンサルタントへの報酬に加えてコンサルティングファームの取り分が上乗せされるので、その分クライアントが払う派遣料は高くなってしまいます。
一方、フリーコンサルタントは基本的にクライアントとコンサルタントの直接契約になるので、余計なコストが発生しません。エージェントを介した場合でも、契約成立時に紹介料はかかっても継続的なコストはかからないケースが多いので、コンサルティングファームに依頼するよりは割安になることが多いです。
しかしながら、フリーコンサルタントとして活躍している人たちは、その多くがコンサルティングファームで数年の経験を積んだのちに独立した人たちです。コンサルタントとして必要な立ち振る舞いは身についていますので、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
関連記事:フリーコンサルタントの費用相場につていはこちら
社内人材への知見提供
続いてのメリットは社内人材への知見提供です。フリーコンサルタントの強みは、各分野の専門家でありながら、経営者の視点も持っていることです。
当然クライアントもその分野の専門家ですが、自社内の知識や経験に限られることが少なくありません。その領域全般における専門性はコンサルタントのほうが優れていることが少なくありません。そして、コンサルタントとしてプロジェクトで社内人材と協働する中で持てる知見を存分に提供してプロジェクト成功に尽力することでしょう。
また、経営者視点を持っているコンサルタントは、コンサルティングファームから派遣されてくるコンサルタントにはあまりいないでしょう。しかし、フリーランスで活動しているコンサルタントは、営業戦略を練ったり、契約を取ったり、税金を支払ったり、コスト管理をしたりといった経営周りのことを全て自分で行っています。そのため、コンサルタントとしての視点だけでなく、経営者としての視点からも知見を提供することができ、とりわけスタートアップ企業や中小企業などから「経営者に寄り添った意見がもらえる」と高く評価されています。
外部コンサルタントに依頼する時の注意点
外部コンサルタントに依頼する時には、どのような点に注意したらよいでしょうか。
任せきりにしない
まず、相手はプロのコンサルタントだからといって、任せきりにしないことです。
プロジェクトに加わってもらう前には十分に時間を取って面談をし、プロジェクトをどのように進めていきたいと考えているのか、外部コンサルタントにどのような役割を求めているのか、自社社員と外部コンサルタントの役割分担はどのようにしていくのかについて共通理解を深めましょう。
また、プロジェクト進行中も、定期的にミーティングをし業務進行状況について情報を共有しましょう。あくまでも、自社が主導するプロジェクトに加わってもらっているのだということを忘れず、外部コンサルタントに任せきりにしないよう注意しましょう。
社内人材とコンサルタントの連携
社内人材とコンサルタントの連携は密に取るようにしましょう。定期的にミーティングをする、コンサルタントが中心で動く案件でも社内人材をつけ状況を常に把握できるようにしておくなどして、連携が取れるよう注意が必要です。
連携が取れなくなったり意見が噛み合わないままプロジェクトを進めたりすると、業務の進行に遅れが出たり、最悪の場合進行が止まってしまったりということになりかねません。
ビジネス成長につながるか
外部コンサルタントをプロジェクトに参加させることで、プロジェクトの進行は円滑になります。しかし、外部コンサルタントに任せきりにせず、自社人材をつけて業務の進め方を学べば、いずれ外部コンサルタントを入れなくても自社人材だけで業務が進められるようになるでしょう。
業務を学ぶことで自社のビジネス成長につながります。せっかく外部コンサルタントを入れるのであれば、自社のビジネス成長まで見据えて外部コンサルタントを存分に活用しましょう。
外部コンサルタントを活用し最短距離でプロジェクトを成功させよう
外部コンサルタント、内部コンサルタントそれぞれにメリット・デメリットはありますが、外部コンサルタントには専門性、スピード感、外部視点があることが特に大きなメリットであることがわかりました。
外部コンサルタントを活用することで、プロジェクトの成功はもちろん、自社人材のスキルアップや自社のビジネス成長にもつながります。
関連記事:フリーランスのコンサルタント向けマッチングエージェントはどのようなサービス?
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