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コスト削減コンサルティングとは?コストマネジメントとの違いや施策内容など

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コスト削減コンサルティングとは、事業運営にかかる様々な費用を削減するためにおこなうためのコンサルティングのことです。

コスト削減コンサルティングは、重要なものと位置付けられているものの、コストマネジメントとの違いや具体的な施策内容、抑えられる費用などについて詳しく把握していない方もいるかもしれません。

そこで今回は、コスト削減コンサルティングや経費削減とは何かについて解説します。

この記事を読めば、評判がいいコンサルティング会社やコンサルティング会社の選び方なども知ることができるため、コスト削減に取り組もうと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

コスト削減コンサルティングとは?知っておかないとやばいこと・やってはいけないこと

コスト削減コンサルティングとは、企業が事業活動をおこなう上でかかる様々な費用を削減するために支援するコンサルタントのことです。

たとえば、原材料費および資材費や、人件費、物流費などの費用を削減しようと検討します。事業活動にかかる費用の無駄を取り除くことで、さらに効率的に利益を出せるでしょう。

コスト削減コンサルティングの言い換え

コスト削減の言い換えとしては、経費削減やコストダウン、コストカット、合理化などが挙げられます。

コスト節減との違い

よく似た言葉として「コスト節減」がありますが、「コスト削減」とは違うものと理解してください。コスト節減とは、細かい点における費用発生を抑えるという意味合いを持ちます。

たとえば、使用していない部屋の電気や冷暖房をこまめに消す、または、使用済み書類の裏面をメモとして再利用するといったことが節減にあたります。コスト節減は、コスト削減の一歩手前の段階だと考えるとよいでしょう。

コストマネジメントとの違い

コスト削減は、コストマネジメントと混同されがちですが、区別して理解してください。コストマネジメントとは、コストの発生原因に着目して、コストの適正化を目指し、効率的に管理することです。

コストマネジメントは、短期的な取り組みではなく継続的な取り組みとなることを理解しておきましょう。さらに、売上計画や利益計画と併せて検討する必要があります。

コスト削減コンサルティングの施策内容

コスト削減コンサルティングの施策内容は、大きく4つに分けられます。

  1. 現状の分析
  2. コスト削減計画の提示
  3. コスト削減施策の実施
  4. 振り返りと改善

それぞれについて詳しく解説します。

現状の分析

まずは、現状の分析です。たとえば、購買システムに登録されているデータを分析すると、無駄な支出があることに気付くかもしれません。

削減の余地が大きいデータから優先して、現状の分析をしましょう。また、購入先が多ければ多いほど、依存性が低いため、費用の交渉や乗り換えをしやすいと言えます。

コスト削減計画の提示

次にコスト削減計画の提示をします。データ分析した結果をもとに、コスト削減のプランを提示するため、具体的な取り組み内容を把握しつつ社内で合意を取り付けていきます。

たとえば、オフィスの光回線契約ひとつとってみても、「月額利用料+プロバイダ料金+IP電話ルーターのレンタル料金」の3つに分類可能です。

どの費用に注目してコストを削減しようとしているか注目し、ほかの代替案はないか、細かくチェックしていきましょう。

コスト削減施策の実施

提示されたコスト削減計画で社内の合意が取れたら、コスト削減施策を実施していきます。

たとえば、購買ひとつとってみても、以下などに分けて注目できます。

  • 取引先の再選定・切替
  • 取引先との条件の折衝

削減の余地が大きいところから優先して、コストを減らせるよう着実に実施していきましょう。この後、振り返りと改善をおこなうため、データはしっかり取得しておいてください。

振り返りと改善

コスト削減施策の実施が完了したら、区切りのよいタイミングで、当初に定めた目標を達成できているのかどうかチェックしてください。

このプロセスはコンサルタントが担当し、目標を達成できていない場合、さらなる改善に向けたアドバイスがされるでしょう。基本的には、コンサルタント主導で施策が進んでいきますが、きちんとした効果を発揮するためには企業側の主体的な取り組みが必要です。

コスト削減コンサルティングによって費用を抑える項目一覧

コスト削減コンサルティングによって費用を抑える項目としては、以下などが挙げられます。

  • 原材料費および資材費
  • 人件費
  • 物流費
  • 施設費および設備費
  • 広告費
  • その他

原材料費および資材費

原材料費および資材費の削減例としては、競争入札の導入・発注ロットの見直し・共同調達などがあります。

人件費

人件費は、採用費用や給与・賞与、外注費用、人材派遣費用などに区分可能です。具体的な削減例としては、ITツールやロボットなどによる省力化または省人化、アウトソーシングやシェアサービスの利用による採用費用または給与・賞与の縮小などがあります。

物流費

物流費とは、配送や倉庫保管、荷役、梱包費、国内・海外への配送料などのことです。具体的な削減例として、物流プロセスの簡略化や、作業手順書の作成および運用、作業効率化などがあります。販管費削減コンサルティングを得意としているコンサルティング会社もあります。

施設費および設備費

施設費および設備費とは、複合機や営業車・社用車、パソコン、固定電話・携帯電話、Wi-Fiなどの各種通信機器、不動産賃貸、清掃費用などが該当します。

コスト削減するためには、サプライヤーや契約内容、機種の見直しだけではなく、光熱費削減に向けた利用抑制なども効果的です。

広告費

広告費には、テレビ・新聞・雑誌などへの広告だけでなく、販促ツールやチラシ、Web広告費、デザイン費用なども含まれます。

広告費については、削減できる方法が多くあります。たとえば、販促ツールの発注プロセスを見直すだけではなく、データ分析に基づく広告出稿先の見直しや、広告代理店との交渉、広告制作会社の変更などが挙げられます。

その他

事業活動をおこなうと、印刷費や通信費、郵送費、出張費、制服・作業服、照明・机・椅子などのオフィス家具、などの費用もかかります。

これらについては、そもそも必要なのか判断し、必要な場合は購入方法の見直しやペーパーレスによる移行、ツール活用によるITコスト適正化などを検討するとよいでしょう。

評判がいいコスト削減コンサルティング会社一覧

続いて、評判がいいコスト削減コンサルティング会社を紹介します。それぞれには、強みとなる分野があるため、分野別に解説していきます。

仕入れ:ディーコープ株式会社

ディーコープ株式会社は、仕入れに強いコスト削減コンサルティング会社です。

日本航空株式会社や日本マクドナルド株式会社、シャープ株式会社、ヤフー株式会社など、有名な大手企業のコンサルティングをおこなった実績を持ちます。

人件費:トゥルージオ株式会社

トゥルージオ株式会社は、残業代といった人件費のコスト削減に強みを持っています。

タスクを属人化させずにマニュアル化し、生産性を上げることで不要な残業代を削減します。業務分析を徹底的におこなったうえで、生産力や競争力を高める施策を考え抜くコンサルティング会社です。

地代家賃:株式会社アズーム

株式会社アズームは、地代家賃のコスト削減に強みを持っています。地代家賃は高額になりがちですので、優先的にコスト削減できないか検討したいところ。

所有しているけれども使っていない不動産の現状をヒアリングし、課題がどこにあるかを特定して解決に導きます。

リース費:三甲リース株式会社

三甲リース株式会社は、リース費やレンタル費のコスト削減に強い会社です。

無駄のないベストマッチした提案をおこなうことによって、リース費やレンタル費を徹底的にコスト削減します。三甲株式会社は、物流のプロフェッショナルでもあります。

印刷費:株式会社アイ・シー・ラボ

株式会社アイ・シー・ラボは、印刷費の削減に強い会社です。

国内では初めて印刷物の原価推定を可能とし、完全報酬型のコンサルティングを提供しています。現場の従業員の方々での合意形成を軸とした、コスト削減計画の提示および施策の実施をおこなっています。

経営:株式会社プロレドパートナーズ

株式会社プロレド・パートナーズは、経営のコスト削減が得意な会社です。

国内最大規模の日系コンサルティングファームで、お客様にとって最も成果につながり、企業価値を向上させるサービスを追求し続けています。

コスト削減コンサルティング会社の選び方

数社のコンサルティング会社を紹介しましたが、自社にとってはどの会社が最適なのか、悩むかもしれません。そこで、コスト削減コンサルティング会社の選び方について解説します。

ポイントは以下の3つです。

  • 得意分野:何を得意にしているか?
  • 料金体系の内訳:成功報酬型か?
  • 過去実績:どのようなことをおこなってきたか?

それぞれについて詳しく解説します。

得意分野:何を得意にしているか?

自社は、どの分野のコスト削減が適しているか判断が付いているなら、その分野に強みを持つコンサルティング会社を選ぶとよいでしょう。

もし、どの分野のコスト削減が適しているか分からない場合は、経営分野に強い会社、または、最近増えているAI(人工知能)の切り口からコスト削減提案をおこなう会社などに相談するとよいかもしれません。

自社にとっての理想像の事業活動を見極め、最適なスキルを持ったコンサルティング会社に依頼することが重要です。

関連記事:東京の経営コンサルティング会社から厳選16社を比較!選び方や費用相場は?

関連記事:フリーランスのコンサルタント向けマッチングエージェントはどのようなサービス?

関連記事:スキルマッチングサービスを活用しよう!仕組みやメリット、成功のコツをフリーランス向けに解説

料金体系の内訳:成功報酬型か?

料金体系についてもきちんと理解しておかないと、後悔することになるかもしれません。

コスト削減コンサルティング会社の料金体系は主に「成果報酬型」と「プロジェクト報酬型」の2つに分けられます。

プロジェクト報酬型最終成果物を約束し、それに必要な時間に対して報酬を支払う仕組み。基本的に「関与時間×単価」で計算された金額を支払う。
成果報酬型基本報酬に加えて成果に応じた金額を上乗せして支払う仕組み。たとえば、通常のプロジェクト報酬を想定した時にかかる報酬額の50%を基本報酬として支払い、コスト削減に成功したら、成果の20~30%を成果報酬として支払う。

成果報酬型は、コスト削減が難しく、成果が出るか分からない状況の場合、採用することをおすすめします。

また、成果報酬型を検討する際は、印刷費や通信費など施策と成果の結びつきが強いものを依頼するようにしましょう。

対して、プロジェクト報酬型は、「単価」によって合計金額が大きく変わるため、注意が必要です。同じジュニアコンサルタントでも、総合ファーム・戦略ファーム・専門ブティックファームではそれぞれ「単価」が異なります。求めるレベル感と「単価」を天秤にかけ、自社に合ったコンサルティング会社を選んでください。

関連記事:コンサルタントの単価の決まり方と費用の相場を種類別に解説

過去実績:どのようなことをおこなってきたか?

コスト削減コンサルティング会社に依頼するときは、サービスの質や信頼度を確認するために、過去実績を必ずチェックするようにしましょう。

どういった分野のコスト削減で実績を挙げているか注目していくと、コンサルティング会社の強みが分かってきます。

多くのコスト削減実績がある、または、長年にわたって大手有名企業のコンサルティングを続けている、評判がいいといったコンサルティング会社であれば、安心して依頼できるでしょう。

コスト削減コンサルティングの提案事例やアイデア

コスト削減コンサルティングの提案事例やアイデアについて紹介します。

今回は以下の、3つをトピックとして挙げましょう。

  • ITコスト削減事例:リモートワークの導入によるオフィス賃料の経費削減
  • IT投資管理:ビジネスITツールの活用による業務効率化
  • 適切なコスト:管理消耗品費の節約によるコスト削減

それぞれについて詳しく解説します。

ITコスト削減事例:リモートワークの導入によるオフィス賃料の経費削減

リモートワークを導入してオフィス賃料の経費削減をおこなうアイデアがあります。

新型コロナウイルスが猛威を振るっているとき、従業員はリモートワークをおこなう自宅で働いていたところもあるでしょう。それで事業活動が成り立っているのであれば、より小さなオフィスに移転し、賃料の経費削減を図れます。

すべてをリモートワークにするのは難しい場合でも、たとえばAさんは月曜日・水曜日・金曜日の出勤、Bさんは火曜日・木曜日の出勤とすることで、1台のデスクで2人が作業できるようになります。工夫次第でオフィスを縮小することは可能です。

IT投資管理:ビジネスITツールの活用による業務効率化

ビジネスITツールを活用することにより、業務フローの見直しを図って業務効率を上げたり、長時間労働を是正して残業代を減らしたりすることもできます。

最初は面倒に感じるかもしれませんが、ひとつひとつの業務を洗い出し、業務フローを見直すことで、無駄な業務が削減され、従業員の業務効率を高められます。

業務効率を上げると、無駄な残業代が発生せず、新たな人材の採用も不要になるかもしれません。人件費を抑えることは、コスト削減において非常に重要です。

また、オンライン会議を導入することで出張費の削減を図ったり、オンライン秘書を業務契約で雇うことで費用を抑えたりすることも可能です。

様々なビジネスツールが揃っているため、さらに業務効率化できないか追求していきましょう。ITコスト構造化を目指しましょう。

関連記事:IT戦略とは?策定のロードマップや失敗パターン、成功させるポイントを解説

適切なコスト:管理消耗品費の節約によるコスト削減

一見小さなことのように思えますが、消耗品の節約も、まとまると大きなコスト削減になることが少なくありません。

コピー用紙は、なるべくペーパーレスにして使用を減らしつつ、どうしても社内資料で必要ならば使用済みコピー用紙の裏側を使う、エアコンの設定温度を買える、などの働きかけが必要です。

ただし、必要の無いものは買わないというだけで、必要なものまで削減する必要はありません。

あらゆるものに節約意識を持ったせいで、作業効率が下がってしまっては元も子もない状態になってしまいます。あくまでも無駄を省くという意識を従業員全員に持ってもらってください。

コスト削減コンサルティングとは?まとめ

コスト削減コンサルティングは、企業の支出を分析し、無駄を削減することで効率化と利益の向上を図るプロセスです。デジタル技術の活用による自動化やAIを使った分析も重要です。

成功の鍵は、企業文化と従業員の意識改革を伴う持続可能な変更を実施することにあります。また、コスト削減と同時に、品質やサービスの低下を避けることも重要です。

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Shine Craft株式会社 代表取締役 濱口浩平
監修者
濱口浩平
Shine Craft株式会社 代表取締役
・2008年野村総合研究所入社、外資コンサルティングファームを経て、2015年よりフリーコンサルタントして活動開始。これまで、IT戦略、DX推進、新規事業策定、PMO、システム導入など幅広いプロジェクトを経験。
・2022年Shine Craftを共同創業
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