Contents
- フリーコンサルの法人化とは?
- フリーコンサルは個人事業主と法人のどちらがよい?
- フリーコンサルが法人化するメリット
- フリーコンサルが法人化するデメリット
- フリーコンサルが法人化を検討するタイミング
- 法人化の判断は「売上」ではなく「利益」で考える
- フリーコンサルの法人化による節税方法
- フリーコンサルは株式会社と合同会社のどちらがよい?
- 一人会社でも社会保険に加入する必要はある?
- フリーコンサルが法人化する際のインボイス制度
- フリーコンサルが法人化するまでの流れ
- フリーコンサルが法人化する前に確認すべきこと
- 法人化後もフリーコンサルエージェントは利用できる?
- 法人化に向いているフリーコンサル
- 法人化しない方がよいケース
- フリーコンサルの法人化で失敗しやすいポイント
- フリーコンサルの法人化に関するよくある質問
- フリーコンサルは法人化した方がよい?判断基準まとめ
- まとめ|フリーコンサルの法人化は節税だけでなく案件・事業戦略から判断しよう
- フリーランスのコンサルタントはTHE CONSULへの登録がお勧め
フリーコンサルタントとして独立し、売上や利益が増えてくると、「個人事業主のまま活動するべきか」「法人化した方がよいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
特にフリーコンサルは、一般的なフリーランスと比較して高単価な案件も多く、年間売上が1,000万円を超えたり、所得が800万円~900万円を超えたりするケースも珍しくありません。そのため、事業が軌道に乗った段階で法人化を検討する方もいます。
ただし、売上や所得が一定額を超えれば必ず法人化した方が得になるわけではありません。
法人化すると、税負担を抑えられる可能性がある一方、社会保険への加入や法人の維持費、税務・経理業務の増加といった負担も発生します。
また、フリーコンサルの場合には、一般的な個人事業主とは異なり、
- 法人でなければ契約できない案件がある
- クライアントとの直接契約を増やしやすくなる
- 他のコンサルタントを活用してチームで案件を受注できる
- エージェントや元請との契約を個人から法人へ切り替える必要がある
といった独自の事情もあります。
本記事では、フリーコンサルが法人化するメリット・デメリットから、法人化を検討すべきタイミング、株式会社と合同会社の違い、必要な手続きまで詳しく解説します。
フリーコンサルの法人化とは?

法人化とは、個人事業主として行っていた事業を株式会社や合同会社などの法人へ移行することです。「法人成り」と呼ばれることもあります。
フリーコンサルの場合、個人事業主として活動している間は本人がクライアントやエージェントと業務委託契約を結びます。
一方、法人化した場合は、設立した株式会社や合同会社が契約主体となります。
例えば、個人事業主として月額150万円のコンサルティング案件へ参画していた人が法人化した場合、
クライアント・エージェント → 法人へ業務委託料を支払う → 法人から代表者へ役員報酬を支払う
という形に変わります。
法人と代表者個人は法律上別の主体であるため、法人化した後は会社のお金と個人のお金を明確に分けて管理する必要があります。
フリーコンサルは個人事業主と法人のどちらがよい?
フリーコンサルとして独立する場合、最初から法人を設立する方法と、まず個人事業主として活動して後から法人化する方法があります。
主な違いを整理すると以下のとおりです。
| 比較項目 | 個人事業主 | 法人 |
|---|---|---|
| 開業・設立 | 簡単 | 登記等が必要 |
| 設立費用 | 基本的に少ない | 数万円~数十万円 |
| 所得に対する税 | 所得税 | 法人税 |
| 税率 | 累進課税 | 法人税率 |
| 社会保険 | 国民健康保険・国民年金が基本 | 原則、健康保険・厚生年金 |
| 経理・税務 | 比較的簡単 | 複雑 |
| 赤字の繰越 | 青色申告で原則3年 | 青色申告法人は原則10年 |
| 社会的信用 | 法人より低く見られる場合がある | 高まりやすい |
| 事業拡大 | 個人の稼働に依存しやすい | 採用・外注・組織化しやすい |
法人では、一定の要件を満たす青色欠損金について10年間の繰越控除が認められています。
独立直後で収入が安定していない場合には、手続きや維持コストの少ない個人事業主から始める方法が一般的です。
一方、高単価案件を継続的に獲得できるようになった場合や、事業としてコンサルティングサービスを拡大したい場合には、法人化を検討する価値が高まります。
フリーコンサルが法人化するメリット

税負担を抑えられる可能性がある
フリーコンサルが法人化を検討する大きな理由の一つが税金です。
個人事業主の場合、事業所得等には所得税が課されます。所得税は5%~45%の超過累進税率となっており、所得が増えるほど高い税率が適用されます。
一方、法人の場合には法人税が課されます。
一定の中小法人では、年間所得800万円以下の部分について15%の軽減税率が適用される制度があります。
そのため、高い利益が継続的に発生しているフリーコンサルの場合、法人化によって税負担を抑えられるケースがあります。
ただし、実際の負担は法人税だけでは決まりません。
法人住民税や事業税、代表者本人の所得税、住民税、社会保険料なども考慮する必要があります。
そのため、「所得が800万円を超えたら必ず法人化した方が得」と単純に判断するのは避けましょう。
役員報酬を活用できる
法人化すると、自分自身へ役員報酬を支払うことができます。
一定の要件を満たす役員給与については法人の損金に算入することが可能です。
また、役員個人では給与所得として扱われるため、給与所得控除の対象になります。
個人事業主の場合、自分自身に給与を支払うという考え方はないため、これは法人特有の仕組みです。
ただし、役員報酬は自由に増減できるわけではありません。
法人税上、定期同額給与などの要件を満たさなければ損金算入できない場合があるため、設立時には年間利益を予測したうえで役員報酬を設定する必要があります。
社会的信用を得やすくなる
法人化すると、クライアントや金融機関などからの社会的信用を得やすくなる可能性があります。
フリーコンサルの場合、個人事業主でも大手企業の案件に参画することは可能です。
しかし企業によっては、コンプライアンスや与信管理、取引先管理などの理由から、法人との契約を優先する場合があります。
特に、エージェントを介さずエンドクライアントと直接契約したい場合には、法人化がプラスになる可能性があります。
法人限定案件へ参画できる可能性がある
これはフリーコンサル特有のメリットです。
コンサルティング案件の中には、
- 法人との契約のみ
- 一人法人まで可
- 再委託可能な法人のみ
- 与信審査を通過した法人のみ
といった条件が設定されるケースがあります。
個人事業主では応募できない案件でも、法人化することで提案可能になることがあります。
高単価案件やエンド直案件を増やしたい人にとっては、税金だけでなく案件獲得の選択肢を増やすという意味でも法人化を検討する価値があります。
経費の設計の幅が広がる
法人化すると、個人事業主とは異なる方法で経費を設計できる場合があります。
代表的なものとして、
- 役員報酬
- 社宅制度
- 出張旅費
- 退職金
- 法人契約の保険
- 福利厚生費
などがあります。
フリーコンサルでは、自宅を仕事場として利用したり、クライアント先への出張が発生したりすることも多いため、法人化後の制度設計によっては経費管理を最適化できる可能性があります。
ただし、法人化すれば何でも経費にできるわけではありません。
事業との関連性や税務上の要件を満たす必要があります。
赤字を長期間繰り越せる
個人事業主の青色申告では一定の純損失について原則3年間繰り越すことができます。
一方、法人の場合、一定の要件を満たした青色欠損金は10年間繰り越せます。
一人で案件へ参画するフリーコンサルでは赤字になるケースは比較的少ないかもしれません。
しかし、人材を採用したり、新規事業へ投資したり、他のコンサルタントを活用したりする場合には赤字になる可能性もあるため、事業を拡大する人にとってはメリットになります。
決算月を自由に設定できる
個人事業主は原則として1月1日から12月31日までが事業年度になります。
一方、法人は事業年度を任意に設定できます。
例えば、フリーコンサルとして3月~5月が繁忙期なのであれば、それ以外の時期を決算月に設定するなど、業務状況に合わせた設計が可能です。
有限責任になる
株式会社や合同会社では、株主や社員の責任は原則として出資額の範囲に限定されます。
個人事業主の場合は事業上の債務と個人資産が明確に分離されていないため、事業リスクを限定するという点でも法人化にはメリットがあります。
ただし、代表者が金融機関に個人保証をしている場合や、代表者自身に不法行為等がある場合まで、あらゆる責任を免れるわけではありません。
他のコンサルタントを活用しやすい
個人のフリーコンサルの場合、売上は基本的に、
案件単価 × 稼働率
で決まります。
仮に月額200万円の案件へ100%稼働した場合、自分自身の時間だけでさらに売上を大きく増やすことには限界があります。
法人化し、他のコンサルタントや社員とチームを組めば、
- 複数案件を同時に受注する
- PMOチームとして提案する
- 自分がマネージャーとして複数メンバーを管理する
- 一部業務を業務委託する
といった形で事業を拡大できます。
「フリーコンサル」から「コンサルティング会社経営」へ移行したい人にとって、法人化は重要なステップになります。
フリーコンサルが法人化するデメリット

法人設立に費用がかかる
個人事業主は、税務署へ開業届などを提出することで比較的簡単に始められます。
一方、法人には設立登記が必要です。
株式会社の登録免許税は資本金の0.7%で、計算した金額が15万円未満の場合は15万円となります。
合同会社の場合も資本金の0.7%ですが、最低額は6万円です。また、合同会社は定款について公証人の認証を必要としません。
そのため、設立費用を抑えたい一人法人では合同会社を選択するケースもあります。
社会保険への加入が必要になる
法人化を検討するとき、税金と同じくらい重要なのが社会保険です。
法人事業所では、事業主のみの場合を含め、一定の条件を満たせば健康保険・厚生年金保険への加入が法律上必要です。
例えば、一人会社を設立して代表取締役として役員報酬を受け取る場合にも、原則として社会保険への加入手続きが必要になります。
法人化すると、
- 会社負担分
- 本人負担分
の双方を考慮する必要があります。
所得税だけを見ると法人化が有利でも、社会保険料を含めると手取り額が思ったほど増えないケースがあります。
経理・税務が複雑になる
法人になると個人事業主より経理や税務が複雑になります。
例えば、
- 法人税申告
- 法人住民税
- 法人事業税
- 決算書作成
- 役員報酬
- 給与計算
- 源泉所得税
- 社会保険
- 年末調整
などへの対応が必要になります。
フリーコンサルは本業の案件稼働だけでも忙しくなりやすいため、バックオフィス業務に時間を取られることはデメリットになります。
税理士や社会保険労務士へ依頼する場合には、その費用も法人維持コストとして考える必要があります。
赤字でも一定の税金が発生する
法人は赤字で法人税が発生しない場合でも、法人住民税の均等割など一定の負担が発生します。
また、税理士報酬、会計ソフト、法人口座などの維持コストも発生します。
案件が途切れる可能性が高い独立直後は、固定費が増えることに注意が必要です。
法人のお金を自由に使えない
個人事業主の場合、事業で得た資金は本人に帰属します。
一方、法人の銀行口座にあるお金は代表者個人のお金ではなく、法人の資産です。
たとえ自分が100%株主の会社であっても、
「会社に1,000万円あるから自由に自分の生活費として使う」
ということはできません。
役員報酬や配当、経費精算など適切な方法で法人から個人へ資金を移す必要があります。
法人を簡単にはやめられない
個人事業主であれば、廃業届などを提出して比較的簡単に事業を終了できます。
一方、法人を解散する場合には、解散登記や清算手続きなどが必要です。
「とりあえず法人を作ってみよう」と安易に法人化すると、後から手続きやコストが負担になる可能性があります。
フリーコンサルが法人化を検討するタイミング

法人化のタイミングについて最も検索されやすいのが、
「年収・売上がいくらになったら法人化すればよいのか」
という点です。
結論として、法人化を判断する際は売上だけでなく、所得・利益を中心に考えることが重要です。
所得800万円~900万円前後
多くの法人化に関する解説では、課税所得800万円~900万円前後が一つの検討ラインとして挙げられています。
理由の一つは、個人の所得税が累進課税である一方、中小法人には一定の所得部分について法人税の軽減税率があるためです。
ただし、800万円を超えた瞬間に法人化すべきという意味ではありません。
家族構成、社会保険料、役員報酬、事業経費などによって損益分岐点は変わります。
年間売上1,000万円を超えたとき
売上1,000万円も法人化を検討するタイミングとしてよく挙げられます。
ただし、これは主に消費税との関係で語られる数字です。
法人を新設した場合でも、一定の要件を満たせば必ず消費税が免除されるわけではありません。
また、適格請求書発行事業者として登録した場合には、基準期間の課税売上高にかかわらず消費税の納税義務は免除されません。
そのため、
「売上1,000万円を超えたから法人化すれば、さらに消費税を免税にできる」
という考えだけで法人化するのは注意が必要です。
月額150万円~200万円前後の案件を継続して受注できるようになったとき
フリーコンサル特有の目安として、案件単価から考える方法もあります。
例えば、
月額150万円 × 12カ月
=年間売上1,800万円
月額200万円 × 12カ月
=年間売上2,400万円
となります。
もちろん、稼働率や経費、案件間の空白期間によって実際の所得は変わります。
ただし、この水準の案件を年間を通じて継続的に受注できるようになった場合には、法人化した場合と個人事業主を継続した場合の税・社会保険を比較する価値があります。
エンドクライアントとの直接契約を増やしたいとき
法人化は税金だけでなく営業戦略の観点から検討することも重要です。
これまで、
エンド → 元請 → エージェント → フリーコンサル
という商流で案件へ参画していた人が、
エンド → 自社
という直接契約を増やしたい場合には、法人化が有効になることがあります。
企業によっては個人事業主との直接契約を避ける場合もあるためです。
他のコンサルタントを使って事業を拡大したいとき
自分一人の稼働だけでなく、
- 他のフリーコンサルを再委託する
- 社員を採用する
- 複数人のPMOチームを組成する
- 複数案件を同時並行で受注する
といった事業展開を考えている場合には、法人化を検討するタイミングです。
法人化の判断は「売上」ではなく「利益」で考える
法人化を考える際によくある誤解が、
「年間売上が1,000万円を超えたから法人化した方がよい」
という考え方です。
しかし重要なのは売上ではなく、最終的に残る利益です。
例えば同じ年間売上2,000万円でも、
Aさん
売上2,000万円
経費300万円
利益1,700万円
Bさん
売上2,000万円
外注費・経費1,200万円
利益800万円
では、法人化した場合の効果は大きく異なります。
特にフリーコンサルは経費率が比較的低くなりやすいため、売上に対して利益が大きく残るケースがあります。
この場合は法人化を比較的早い段階で検討する価値があります。
フリーコンサルの法人化による節税方法

法人化後に検討される代表的な方法を紹介します。
役員報酬
法人から代表者へ役員報酬を支払い、法人と個人へ所得を分けます。
役員給与を損金算入するためには定期同額給与等の税務上の要件を満たす必要があります。
社宅制度
法人が住宅を借り、役員へ社宅として提供する方法があります。
一定の条件を満たす必要がありますが、フリーコンサルのように一人法人を経営するケースでも検討される制度です。
出張旅費規程
クライアント先への訪問や地方出張が多いフリーコンサルでは、出張旅費規程を整備するケースもあります。
実態のない出張や不当に高額な日当は認められないため、合理的な規程を作成する必要があります。
退職金
法人では一定の条件のもと、役員退職金を支給できます。
長期間法人を経営する場合には、中長期的な資産形成・出口戦略の一つになります。
フリーコンサルは株式会社と合同会社のどちらがよい?

法人化する際には、株式会社と合同会社のどちらを設立するか検討します。
株式会社がおすすめの人
株式会社は、
- エンドクライアントとの直接取引を増やしたい
- 社員を採用したい
- コンサルティング会社として事業拡大したい
- 将来出資を受ける可能性がある
- 対外的な信用や認知度を重視する
という人に向いています。
株式会社の設立登記における登録免許税は、最低15万円です。
合同会社がおすすめの人
合同会社は、
- 一人会社として活動する
- 設立費用を抑えたい
- 外部からの出資をあまり想定していない
- 会社形態より実質を重視する
人に向いています。
合同会社の設立登記の登録免許税は最低6万円で、定款について公証人の認証も不要です。
一人会社でも社会保険に加入する必要はある?
フリーコンサルが法人化する際、非常に重要なポイントです。
「従業員を雇わず自分一人だけなら、社会保険に入らなくてもよい」と考える人もいますが、原則としてそうではありません。
法人事業所については、事業主のみの場合を含めて健康保険・厚生年金保険の適用対象となります。
新たに法人を設立して要件を満たした場合、新規適用届などを日本年金機構へ提出します。
法人化の節税シミュレーションでは、必ず社会保険料まで含めて計算しましょう。
フリーコンサルが法人化する際のインボイス制度
フリーコンサルでは、企業を相手にするBtoB取引が中心となるため、インボイス制度への対応も重要です。
個人事業主として適格請求書発行事業者になっていたとしても、新たに設立した法人は個人とは別の事業者です。
法人としてインボイスを発行する場合には、法人として適格請求書発行事業者の登録手続きを確認する必要があります。
国税庁ではe-Taxによる登録申請を案内しています。
法人化する場合は、クライアントへの請求開始日までに必要な手続きを確認しておきましょう。
フリーコンサルが法人化するまでの流れ
一般的には以下の流れで進めます。
1.法人化の税務シミュレーションを行う
2.株式会社・合同会社を選択する
3.商号を決める
4.本店所在地を決める
5.事業目的を決める
6.資本金を決める
7.定款を作成する
8.資本金を払い込む
9.法務局へ設立登記を申請する
10.税務署等へ各種届出を行う
11.社会保険の加入手続きを行う
12.法人口座・法人カードを準備する
13.会計ソフトを設定する
14.クライアント・エージェントとの契約を変更する
15.必要に応じて個人事業の廃業手続きを行う
合同会社の設立登記はマイナンバーカードを利用したオンライン申請にも対応しています。
フリーコンサルが法人化する前に確認すべきこと
現在の案件を法人契約へ変更できるか
案件参画中に法人化する場合、個人名義の契約が自動的に法人へ移るわけではありません。
元請やエージェントへ、
「法人化予定ですが、次回契約更新から法人契約へ変更できますか」
と事前に確認しましょう。
場合によっては、
- 新規契約
- NDAの再締結
- 反社会的勢力チェック
- 与信審査
- 振込口座変更
などが必要になります。
商流上問題がないか
フリーコンサル案件では商流制限が設定される場合があります。
例えば、
エンド → 元請 → 自社 → 自社所属フリーランス
という形になると、再委託扱いになる可能性があります。
法人化して他のコンサルタントを活用する場合には、
- 再委託可能か
- 商流制限があるか
- 個人事業主への再委託が可能か
などを契約前に確認しましょう。
法人名義の銀行口座を準備する
法人契約になった場合、報酬は法人名義の口座へ振り込まれるのが基本です。
設立直後は口座開設に時間がかかることもあるため、早めに準備しましょう。
役員報酬を決める
一人法人では、代表者自身の役員報酬設定が非常に重要です。
高すぎると法人に利益が残らず、低すぎると個人の生活費や将来の社会保障などに影響します。
また、税務上の損金算入要件もあるため、法人設立時に税理士などへ相談して決めると安心です。
法人化後もフリーコンサルエージェントは利用できる?

法人化したからといって、必ずしもフリーコンサル向けの案件紹介サービスが利用できなくなるわけではありません。
一人法人の代表者が、自ら案件へ参画する形で登録できるサービスもあります。
ただし、
- 法人契約可能か
- 代表者本人が稼働する必要があるか
- 自社社員を提案できるか
- 再委託が可能か
といった条件はサービスや案件によって異なります。
登録前や法人化前に確認しましょう。
法人化に向いているフリーコンサル
以下に複数該当する場合は、法人化を検討する価値があります。
- 高単価案件を継続的に受注できている
- 所得が800万円~900万円を継続的に超えている
- 年間売上が1,000万円を大きく超えている
- エンド直案件を増やしたい
- 法人限定案件へ参画したい
- 他のコンサルタントを活用したい
- 社員を採用したい
- コンサルティング会社として事業を拡大したい
- 法人としてブランドを構築したい
法人化しない方がよいケース
反対に、以下の場合は急いで法人化する必要はありません。
独立直後で売上が安定していない
フリーコンサルは高単価ですが、案件の切れ目が発生することもあります。
独立直後で年間収入の見通しが立っていない場合は、個人事業主でスタートする方法が合理的です。
低稼働で働きたい
「年間の半分だけ働きたい」「週2~3日程度だけ案件へ参画したい」など、収入最大化より自由な働き方を重視する場合には、法人の固定費や管理業務が負担になることがあります。
バックオフィス業務を増やしたくない
法人化すると経理・税務・社会保険などの手続きが増えます。
本業のコンサルティングだけに集中したい場合には、個人事業主のシンプルさも大きなメリットです。
フリーコンサルの法人化で失敗しやすいポイント

節税だけを目的に法人化する
法人化で最も多い失敗の一つが、税率だけを比較してしまうことです。
法人化後には社会保険料や税理士費用なども発生するため、税金だけ安くなってもトータルの負担が下がらない場合があります。
売上だけで判断する
法人化判断では売上より利益を見ることが重要です。
売上2,000万円でも外注費が1,200万円ある人と、経費が200万円しかない人では状況がまったく異なります。
役員報酬を高くしすぎる
利益をすべて役員報酬として自分に支払えばよいとは限りません。
所得税や住民税、社会保険料とのバランスを見ながら法人に残す利益も考える必要があります。
法人化前に案件契約を確認していない
法人を設立した後で、
「現在のエージェントは法人契約に対応していなかった」
ということにならないよう注意しましょう。
フリーコンサルの法人化に関するよくある質問

フリーコンサルは年収いくらから法人化した方がよい?
一律の基準はありません。
一般的には課税所得800万円~900万円前後が検討ラインとして紹介されることが多いですが、社会保険料や経費、家族構成などで結果は変わります。
売上1,000万円を超えたら法人化した方がよい?
必ずしもそうではありません。
売上1,000万円は消費税との関係で意識される金額ですが、法人化による節税効果は利益や所得によって判断します。
一人でも株式会社を設立できる?
できます。
株主・取締役ともに一人の株式会社を設立することが可能です。
一人会社でも社会保険に入る?
法人事業所については、事業主のみの場合を含め一定の要件を満たすと社会保険への加入が必要です。
個人事業主と法人を両方持つことはできる?
制度上、個人事業と法人を並行して行うこと自体は可能です。
ただし、同一事業を形式的に分割して税負担を軽減するような運用には税務上のリスクもあるため、実施する場合は税理士などへ相談するのがよいでしょう。
法人化したらフリーコンサルではなくなる?
法人代表者になったとしても、自らコンサルティング案件へ参画する働き方は可能です。
実態として「一人法人の代表者兼コンサルタント」として活動するケースもあります。
株式会社と合同会社はどちらがおすすめ?
一人でコンサル案件へ参画し続けることが中心であれば、低コストな合同会社も選択肢です。
一方で、将来的に採用や事業拡大、対外的な信用を重視するのであれば株式会社が向いている場合があります。
フリーコンサルは法人化した方がよい?判断基準まとめ
法人化するか迷っている場合は、次の5つの観点で判断すると分かりやすいでしょう。
①利益
継続して高い利益が出ているか。
②税・社会保険
法人化後の税金と社会保険料を含めてもメリットがあるか。
③案件
法人化することで参画できる案件や直接契約が増えるか。
④事業拡大
今後、他のコンサルタントや社員を活用する予定があるか。
⑤将来像
「個人として高収入を得たい」のか、「コンサルティング会社を作りたい」のか。
この5つを総合的に判断することが重要です。
まとめ|フリーコンサルの法人化は節税だけでなく案件・事業戦略から判断しよう
フリーコンサルが法人化すると、税負担を抑えられる可能性があるほか、社会的信用の向上、法人限定案件への参画、エンドクライアントとの直接契約、事業拡大などさまざまなメリットがあります。
一方、
- 設立費用
- 社会保険
- 法人維持費
- 経理・税務負担
- 資金利用の制約
といったデメリットもあります。
そのため、
「所得800万円を超えたから」
「売上1,000万円を超えたから」
という数字だけで判断するのではなく、利益や社会保険料、案件状況、今後の事業計画まで含めて判断することが重要です。
特にフリーコンサルの場合には、税金だけでなく、法人化によって案件獲得の選択肢や商流を広げられるかという視点も重要になります。
高単価案件を継続的に受注できるようになった段階で、個人事業主を継続したケースと法人化したケースを税理士などにシミュレーションしてもらうとよいでしょう。
フリーランスのコンサルタントはTHE CONSULへの登録がお勧め
フリーコンサルタントの登録や案件紹介を行うTHE CONSULは、フリーランスのコンサルタント経験者同士が、利用者目線で徹底的に「こんなサービスがあったらいいな」を考え抜いた、フリーランスのコンサルタント向けマッチングプラットフォームです。
現役コンサルタントがサービス提供しているため、案件の解像度を高めることができ、案件参画後のギャップを最小限に抑えることを実現しています。
また、エンドクライアント様/元請様からの案件に限定した、商流の浅さに拘り、更には他社に出回らない独占案件も豊富に取り扱いしており、登録者の報酬を最大化する仕組みが整っています。
今後フリーランスのコンサルタントとして活動してみたいという方向けに、経験者によるご相談もご用意しております。まずはお気軽にご登録ください。
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