企業が課題を解決しよりよい成長を目指したり、新規プロジェクトを円滑に進めたりする上で、コンサルタントを活用する場面は多くあります。
近年、その外部コンサルタントが注目を集めているのをご存知ですか?この記事では、外部コンサルタントとはどのようなものなのか、依頼するメリットは何かを解説します。
業務進行上の課題解決に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

外部コンサルタントとは

コンサルタントとは、クライアントの抱える課題を分析し、問題点を洗い出し、解決まで導く専門家です。「相談する」を意味する英語「consult」がコンサルタントの語源となっています。近年ではコンサルタントの業務範囲も拡大されており、課題解決法の提案にとどまらず、プロジェクトチームの一員として実行支援をするケースも増えています。
外部コンサルタントとは、その名の通り社外から迎え入れるコンサルタントです。社外からコンサルタントを迎え入れることで、社内の問題点を客観的な視点からとらえることができる、社内の人間関係のしがらみにとらわれずに提案ができるなどのメリットがあります。また、新規プロジェクトの立ち上げ時にだけ迎え入れるなど期間を限定した雇用の仕方もできることから、近年、外部コンサルタントの需要が増えています。
外部コンサルタントの活用方法には、コンサルティングファームへの依頼のほか、フリーコンサルタントや副業・兼業のプロフェッショナル人材と業務委託契約を結ぶ方法があります。近年では、専門人材を必要な期間・稼働率だけ活用する「プロ人材活用」も広がっています。
フリーコンサルタント
フリーコンサルタントとは、特定のコンサルティングファームなどに所属せず、独立して企業の課題解決やプロジェクト支援を行うコンサルタントです。企業との直接契約のほか、フリーコンサルタント向けのエージェントやマッチングサービスなどを通じて案件に参画します。
コンサルティングファーム出身者だけでなく、事業会社で経営企画、IT・DX、新規事業、人事、財務・会計などの専門領域を経験した後、独立して活動する人もいます。特定分野における豊富な実務経験や専門知識を活かし、即戦力としてプロジェクトに参画するケースが多いことが特徴です。
また、案件ごとに契約期間や稼働率、勤務形態などを設定できるため、企業側は必要な専門人材を必要な期間・稼働量に応じて活用しやすいというメリットがあります。
関連記事:社外から迎え入れる客先常駐のコンサルタントについてはこちら
コンサルティングファーム
コンサルティングファームとは、コンサルティングを主な事業内容として行っている会社です。
コンサルティングファームの「ファーム」は、英語の「firm」からきていて、「会社」という意味をあらわします。
コンサルティングファームから外部コンサルタントを招く場合には、コンサルティングファームとの契約になるので、フリーコンサルタントと比較すると条件面に制限がついたり、報酬が割高になったりすることがあります。しかし、コンサルタントの能力をコンサルティングファームがある程度は保証してくれたり、何か問題があった時に別のコンサルタントに変更しやすかったりするというメリットがあります。
内部コンサルタントと外部コンサルタントの違い

では、内部コンサルタントと外部コンサルタントは何が違うのでしょうか。
具体的な相違点をまとめました。
| 内部コンサルタント | 外部コンサルタント | |
| 所属 | 企業内 | コンサルティングファーム、フリーコンサルタント |
| メリット | ・組織の事情をよく知っている ・組織の人脈を活用できる ・基本的にずっと同じ社内で稼働しているのでフォローし続けることができる | ・組織内の人間関係のしがらみがない ・業務上必要なことは忖度なく発言することができる ・コンサルタントとしての専門性があり、社外の専門家に通じている |
| デメリット | ・社内の人間関係に影響を受けやすい ・社外の事情に疎くなりやすい ・コンサルタントとしての専門教育を受けているとは限らない | ・費用がかかる ・長期的に雇用しづらい |
内部コンサルタントは、社内の人材にコンサルタントの役割を割り当てます。中にはコンサルタントとして採用し、専門教育を施したりコンサルタントとしての経験を積ませたりしている企業もあるかもしれませんが、今まで別の仕事をしていた人が突然コンサルタントとして関わるように言われるケースも少なくありません。
また、社内の事情を熟知しているのでさまざまな事情を察して動くことができる反面、人間関係に配慮して言うべきことをはっきり言えないことがあるといったデメリットもあります。
一方外部コンサルタントは、コンサルタントとしての十分な経験がある人やコンサルタントファームから派遣されてくる人なので、勤務初日から存分にコンサルタントとしての実力を発揮できます。
また、コンサルタントとして成果をあげるために来ている「よその人」なので、人間関係のしがらみはあまりなく、必要なことは臆することなく発言することができます。外部者ならではの視点で社内の問題点を指摘することもできますが、社内の事情に配慮するという点では弱くなります。
このように、内部コンサルタントと外部コンサルタントにはさまざまな違いがあり、どちらがいいとは一概に言えません。そのプロジェクトでコンサルタントに求めるものは何なのか、何を優先しているのかをよく考えた上で、内部から人材を出すのか外部コンサルタントを迎え入れるのかを検討するのがよいでしょう。
外部コンサルタントを導入する企業側のメリット
外部コンサルタントを導入した場合、導入する企業側には次のようなメリットがあると考えられます。
- 専門性
- スピード感
- 外部視点>
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
専門性
コンサルタントとして働く人は、何らかの分野に特化した専門性の高い人が多いです。例えば、経営戦略に深くコミットし、企業・団体の発展をサポートする経営コンサルタント、IT知識を活かしてシステムの開発や技術の導入などをすることで企業の経営課題を解決するITコンサルタント、人事制度の刷新や人材育成制度の充実を通して企業の新たな方向性を示す人事コンサルタントなどです。
コンサルタントにどのような関わり方をしてほしいのかを検討し、その分野に特化した外部コンサルタントを探してプロジェクトに加わってもらうことで、業務の効率化が進みプロジェクトの進行が円滑になります。
このように、そのプロジェクトに必要な専門性を持った人を招き入れることができる点は、外部コンサルタントを導入する大きなメリットです。
スピード感
社内でプロジェクトチームを組んだ場合、メンバーの全員がそのプロジェクト「だけ」に関与していることはほとんどありません。大抵の場合は他業務も兼務しており、そのためにプロジェクトが思うように進行しないケースが多く見られます。しかし、外部コンサルタントは、社内においてそのプロジェクト「だけ」に関与しています。そのため、社内の人材よりも、よりスピード感を持って業務に当たることができます。
また、外部コンサルタントとして活躍している人は、多くの場合それまでにコンサルタントとしてさまざまな環境や条件の案件を経験してきています。そういった経験や豊富な専門知識をもとに、問題解決の方向性にあたりをつけることができるので、内部の社員が一から調べて進めていくよりも課題解決が早いです。
このように、スピード感を持って仕事を進めることができるのも、外部コンサルタントを導入するメリットです。
外部視点
依頼する側の企業は、何年何十年とその業界で活躍してきた企業も少なくありません。長年の経験があるのは大きな強みですが、その一方で自社や業界全体をフラットな視点で見る姿勢が欠けてしまっていることがあります。
また、古い業務進行ルールをそのまま使い続けていて、業務の進行の仕方が非効率的になっている場合もあります。社内の人が非効率と思っていても言い出せなかったり、喫緊の課題ではないために後回しにされたりして、いつまでも改善されないこともあります。
外部コンサルタントは社外の人間、業界外の人間だからこそ、フラットな視点から社内や業界内を見つめ、問題点を見つけ出し、解決策を講じることができます。また、外部視点を求められていることは外部コンサルタントも承知しているので、多少言いづらいことでも問題であると判断すれば指摘します。
この外部視点を社内に取り入れられるようになることも、外部コンサルタントを導入する大きなメリットです。
フリーコンサルタントに依頼するメリット

外部コンサルタントを導入するメリットは大きいことがわかりました。外部コンサルタントの中でも、フリーコンサルタントは稼働時間や勤務体制などの面で融通がききやすいことは先に述べた通りですが、それ以外にもフリーコンサルタントに依頼するメリットがあります。
コストパフォーマンス
フリーコンサルタントを活用するメリットの一つが、費用対効果の高さです。
コンサルティングファームに依頼する場合、複数名のチーム体制でプロジェクトを支援するケースもあります。一方、フリーコンサルタントの場合は、プロジェクトに必要な専門性や経験を持つ人材を個別にアサインできるため、必要な役割に絞って体制を構築しやすい特徴があります。
また、100%稼働だけでなく、週数日や一定の稼働率で参画するなど、プロジェクトの状況に応じて柔軟な体制を組めるケースもあります。例えば、特定領域の専門知識が必要な期間だけ外部人材を活用することで、固定的に人材を抱えることなく、不足する知見やリソースを補うことができます。
単純な単価の安さだけで比較するのではなく、必要な専門性を持つ人材を、必要な期間・稼働量に応じて活用できることが、フリーコンサルタントのコスト面での大きなメリットといえるでしょう。
関連記事:フリーコンサルタントの費用相場についてはこちら
社内人材への知見提供
続いてのメリットは社内人材への知見提供です。フリーコンサルタントの強みは、各分野の専門家でありながら、経営者の視点も持っていることです。
当然クライアントもその分野の専門家ですが、自社内の知識や経験に限られることが少なくありません。その領域全般における専門性はコンサルタントのほうが優れていることが少なくありません。そして、コンサルタントとしてプロジェクトで社内人材と協働する中で持てる知見を存分に提供してプロジェクト成功に尽力することでしょう。
また、経営者視点を持っているコンサルタントは、コンサルティングファームから派遣されてくるコンサルタントにはあまりいないでしょう。しかし、フリーランスで活動しているコンサルタントは、営業戦略を練ったり、契約を取ったり、税金を支払ったり、コスト管理をしたりといった経営周りのことを全て自分で行っています。そのため、コンサルタントとしての視点だけでなく、経営者としての視点からも知見を提供することができ、とりわけスタートアップ企業や中小企業などから「経営者に寄り添った意見がもらえる」と高く評価されています。
必要な人材を必要な期間だけ確保できる
外部コンサルタントを活用するメリットの一つが、プロジェクトの状況に応じて必要な人材を柔軟に確保できることです。
新規事業の立ち上げやDX推進、システム導入、業務改革などでは、特定のフェーズにおいて専門的な知識や経験を持つ人材が必要になることがあります。しかし、そのためだけに正社員を採用・育成するには時間やコストがかかります。
外部コンサルタントであれば、必要な専門性を持つ人材を、必要な期間や稼働率に応じて活用できます。プロジェクトの立ち上げ時は高い稼働率で参画してもらい、安定後は稼働率を下げるなど、状況に合わせた体制を組むことも可能です。
人材不足を補うだけでなく、社内に不足している専門性を必要なタイミングで取り入れられることも、外部コンサルタントを活用する大きなメリットです。
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外部コンサルタントに依頼する時の注意点

外部コンサルタントに依頼する時には、どのような点に注意したらよいでしょうか。
任せきりにしない
まず、相手はプロのコンサルタントだからといって、任せきりにしないことです。
プロジェクトに加わってもらう前には十分に時間を取って面談をし、プロジェクトをどのように進めていきたいと考えているのか、外部コンサルタントにどのような役割を求めているのか、自社社員と外部コンサルタントの役割分担はどのようにしていくのかについて共通理解を深めましょう。
また、プロジェクト進行中も、定期的にミーティングをし業務進行状況について情報を共有しましょう。あくまでも、自社が主導するプロジェクトに加わってもらっているのだということを忘れず、外部コンサルタントに任せきりにしないよう注意しましょう。
社内人材とコンサルタントの連携
社内人材とコンサルタントの連携は密に取るようにしましょう。定期的にミーティングをする、コンサルタントが中心で動く案件でも社内人材をつけ状況を常に把握できるようにしておくなどして、連携が取れるよう注意が必要です。
連携が取れなくなったり意見が噛み合わないままプロジェクトを進めたりすると、業務の進行に遅れが出たり、最悪の場合進行が止まってしまったりということになりかねません。
ビジネス成長につながるか
外部コンサルタントをプロジェクトに参加させることで、プロジェクトの進行は円滑になります。しかし、外部コンサルタントに任せきりにせず、自社人材をつけて業務の進め方を学べば、いずれ外部コンサルタントを入れなくても自社人材だけで業務が進められるようになるでしょう。
業務を学ぶことで自社のビジネス成長につながります。せっかく外部コンサルタントを入れるのであれば、自社のビジネス成長まで見据えて外部コンサルタントを存分に活用しましょう。
契約条件や責任範囲を明確にする
外部コンサルタントに依頼する際は、契約前に業務内容や責任範囲を明確にしておくことが重要です。
具体的には、業務範囲、契約期間、稼働率、報酬、成果物の有無、経費の取り扱い、秘密保持、知的財産権などについて、双方で認識を合わせておきましょう。
また、コンサルティング業務では、業務遂行そのものを委託する「準委任契約」が用いられることがあります。一方、成果物の完成を目的とする場合には請負契約が用いられるなど、契約形態によって求められる責任も異なります。
契約後のトラブルを防ぐためにも、依頼する業務の性質に応じて契約条件を整理しておくことが大切です。
外部コンサルタントの選び方

外部コンサルタントを活用してプロジェクトを成功させるためには、自社の課題や目的に合った人材を選ぶことが重要です。ここでは、外部コンサルタントを選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。
依頼する目的・役割を明確にする
まずは、外部コンサルタントに何を依頼したいのかを明確にしましょう。
「DXを推進したい」「新規事業を立ち上げたい」といった大きな目的だけでなく、解決したい課題や担当してもらう業務、期待する成果、必要な稼働率などまで整理しておくことが重要です。
目的や役割を具体化することで、必要な経験・スキルを持つコンサルタントを選びやすくなります。
類似プロジェクトの経験を確認する
コンサルタントを選ぶ際は、経歴や所属していた企業だけでなく、自社が依頼したい業務に近いプロジェクトの経験があるかを確認しましょう。
例えば、システム刷新を依頼する場合でも、構想策定、要件定義、PMO、ベンダー選定など、求められる経験はプロジェクトによって異なります。
どのようなプロジェクトで、どのような役割を担い、どのような成果につなげたのかまで確認することが大切です。
専門性だけでなくコミュニケーション力も確認する
外部コンサルタントは、社内メンバーや経営層、取引先、システムベンダーなど、さまざまな関係者と連携しながらプロジェクトを進めます。
そのため、専門知識や実績だけでなく、関係者の意見を整理する力や、分かりやすく説明する力、周囲を巻き込みながら物事を前に進める力も重要です。
契約前に面談を行い、経験・スキルだけでなく、自社のメンバーとの相性やコミュニケーションの取り方についても確認しておきましょう。
稼働条件や契約条件を確認する
最後に、稼働率や契約期間、勤務場所、報酬などの条件を確認します。
優秀なコンサルタントであっても、自社が求めるタイミングや稼働率と合わなければ、プロジェクトを円滑に進めることが難しくなる場合があります。
スキルや経験だけで判断するのではなく、プロジェクトの期間や予算、出社・リモートなどの働き方も含め、総合的に自社に合ったコンサルタントを選ぶことが重要です。
外部コンサルタントを活用し最短距離でプロジェクトを成功させよう

外部コンサルタント、内部コンサルタントそれぞれにメリット・デメリットはありますが、外部コンサルタントには専門性、スピード感、外部視点があることが特に大きなメリットであることがわかりました。
外部コンサルタントを活用することで、プロジェクトの成功はもちろん、自社人材のスキルアップや自社のビジネス成長にもつながります。
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