近年、人手不足や生産性向上への対応に加え、生成AIの活用、基幹システムの刷新、業務データの連携などを目的として、BPRに取り組む企業が増えています。
新しいシステムやAIを導入しても、複雑で非効率な業務プロセスをそのまま残していては、十分な効果を得ることはできません。そのため、既存業務を可視化し、不要な工程や属人化した業務を見直したうえで、デジタル技術を前提とした新しい業務プロセスを設計できるBPRコンサルタントの需要が高まっています。
本記事では、フリーランスBPRコンサルタントの仕事内容や単価・年収の目安、求められるスキル、プロジェクトの進め方、案件を獲得する方法について解説します。

BPRとは?

BPRとは「Business Process Re-engineering」の略で、日本語では「業務改革」と訳されます。既存の業務を部分的に改善するのではなく、業務プロセスや組織、役割分担、ルール、システムなどを根本から見直し、企業の生産性や競争力を高める取り組みです。
BPRという考え方は、1990年代初頭にマイケル・ハマーとジェームス・チャンピーによって提唱されました。従来の業務の進め方を前提とせず、「顧客や企業にとって本当に必要なプロセスは何か」という視点から、業務全体を再設計することが特徴です。
主な目的には、次のようなものがあります。
- 生産性の向上
- 業務コストの削減
- リードタイムの短縮
- サービス品質の向上
- 顧客満足度の向上
- 属人化の解消
- データ活用や意思決定の高度化
近年のBPRでは、業務フローを見直すだけでなく、ERPやクラウドサービス、RPA、生成AIなどのデジタル技術を活用するケースも増えています。ただし、システムやAIの導入自体が目的ではありません。不要な業務を廃止・統合したうえで、デジタル技術を活用した新しい業務プロセスを設計することが重要です。
BPRは、一般的に次のような流れで進めます。
現状業務の可視化・分析
業務ヒアリングや既存資料、システムデータなどをもとに、現在の業務プロセスを可視化します。そのうえで、重複作業や手戻り、待ち時間、属人化などの課題を特定します。
目指す姿の設計
経営戦略や顧客ニーズを踏まえて、将来あるべき業務プロセスを設計します。業務の廃止・集約・標準化や、組織・役割分担の見直し、システム・AIの活用などを検討します。
施策の実行
設計した新しい業務プロセスを実際の現場へ導入します。必要に応じて、システム導入や組織変更、業務ルールの改定、従業員への教育なども実施します。
効果測定と定着化
改革後は、生産性やコスト、処理時間、品質などの指標を用いて効果を確認します。期待した成果が得られていない場合は原因を分析し、業務プロセスや運用方法を見直します。
BPRは一度業務を変更して終わりではありません。新しい業務プロセスを現場へ定着させ、継続的に改善できる仕組みを構築することまでが重要です。
BPRと業務改善の違い

BPRと業務改善は、企業や組織の効率と効果性を高めるためのアプローチですが、その範囲と方法論において重要な違いがあります。
| BPR | 業務改善 | |
| 定義と 目的 | ・企業の基本的な業務プロセスを根本的に見直し、再設計することが目的 ・大幅な効率化、コスト削減、サービス品質の向上を目指す | ・既存の業務プロセスを洗練し、効率化することが目的 ・小さな改善や調整を通じて、業務の質と効率を徐々に向上させることに重点を置く |
| アプ ローチ | ・現在のプロセスを一から見直し、全く新しいプロセスを構築することが多い ・大胆な変革を伴い、しばしば組織構造や企業文化の変更も必要とされる | ・既存のプロセスを基にして、小規模な改善や最適化を行う ・段階的かつ連続的な改善が特徴で、大きな組織変更は伴わないことが多い |
| スケールと影響 | ・全社的なスケールで実施されることが多く、その影響は組織全体に及ぶ ・変革は深刻であり、リスクも伴うが、成功すれば大きな成果をもたらす | ・部門レベルや特定のプロセスに焦点を当てることが一般的 ・小規模ながら持続的な改善を実現し、リスクは比較的小さい |
BPRコンサルタントとは?

BPR自体は、1990年代に不況で苦しんでいた当時のアメリカで生まれ、日本では2014年に全企業の7割が取り組むほど、浸透してきましたが、成功率が低いことが課題であり、なかなか自社単独では、やりきれないのが現状です。BPRの成功率を高めるために、外部のBPRコンサルタントを採用するケースが多く見られています。
慣れ親しんだプロセスを変えようとすると、想像以上に社内の反発を受けることは多々あります。その結果、BPRが頓挫するケースは少なくありません。
そのため、本気でBPRを推進していくと決めた経営者は、社内では脱却できない部分にメスを入れて、BPRを推進していくことができるBPRコンサルタントの存在が必要であることを理解しています。そのため、コンサルティング会社やフリーランスのコンサルタントなどの外部のプロフェッショナルに委託する流れが活発化しています。
BPRの成功率を高め、効果を最大化するのが、BPRコンサルタントの役割であり、必要性が高まっています。
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BPRコンサルタントの主な仕事内容
BPRコンサルタントは、企業の業務プロセスを抜本的に見直し、生産性向上やコスト削減、業務品質の向上を実現するための改革を支援する専門家です。
従来は業務フローの見直しが中心でしたが、近年はDXや生成AIの活用、ERP・SaaS導入、データ活用などを組み合わせた業務改革プロジェクトが増えており、業務とITの両面から改革を推進する役割が求められています。
BPRコンサルタントの主な仕事内容は、次の8つです。
1.現状業務の可視化・課題分析
2.To-Be業務・業務改革構想の策定
3.業務標準化・業務プロセス設計
4.ERP・SaaS・業務システム導入支援
5.AI・RPAを活用した業務自動化
6.プロジェクトマネジメント(PM・PMO)
7.チェンジマネジメント・定着支援
8.効果測定・継続的な業務改善
1. 現状業務の可視化・課題分析
業務ヒアリングや資料調査、データ分析を通じて現状業務を可視化し、業務フローや工数、課題を整理します。重複作業や属人化、非効率な業務プロセスを洗い出し、改革すべきポイントを明確にします。
2. To-Be業務・業務改革構想の策定
現状分析を踏まえ、経営戦略や事業方針に沿ったあるべき業務プロセス(To-Be)を設計します。改善施策の優先順位付けやロードマップを策定し、中長期的な業務改革の方向性を整理します。
3. 業務標準化・業務プロセス設計
部門や拠点ごとに異なる業務を標準化し、効率的な業務プロセスを設計します。業務フローや業務ルール、役割分担を整理し、属人化の解消や品質の均一化を実現します。
4. ERP・SaaS・業務システム導入支援
SAPやOracleなどのERPをはじめ、各種SaaSや業務システムの導入を支援します。要件定義やRFP作成、ベンダー選定、導入プロジェクト管理などを通じて、業務とシステムの両面から改革を推進します。
5. AI・RPAを活用した業務自動化
近年は生成AIやRPA、AI-OCRなどを活用した業務効率化案件が急増しています。業務を自動化できる領域を選定し、AIを活用した新しい業務プロセスの設計や定着まで支援します。
6. プロジェクトマネジメント(PM・PMO)
BPRプロジェクトは複数部門やベンダーが関わる大規模案件になることが多くあります。スケジュール管理や課題管理、意思決定支援、関係者調整などを行い、プロジェクト全体を円滑に推進します。
7. チェンジマネジメント・定着支援
業務改革は新しい業務プロセスを設計するだけでは成功しません。現場への説明や教育、マニュアル整備、運用ルール策定などを行い、改革内容を組織へ定着させることも重要な役割です。
8. 効果測定・継続的な業務改善
改革後はKPIや業務データをもとに改善効果を検証します。期待した成果が得られていない場合は原因を分析し、継続的に業務プロセスを改善することで、企業の競争力向上につなげます。
BPRコンサルタントの年収
フリーランスのBPRコンサルタントの報酬は、経験や専門性、担当する役割によって大きく異なります。近年は、業務改革に加えてDXやERP導入、生成AI活用などを組み合わせたプロジェクトが増えており、高い専門性を持つコンサルタントの需要が高まっています。
案件単価の目安としては、業務整理や業務フロー作成などのメンバークラスで月単価80万~120万円程度、要件定義や業務設計、PMOを担当するコンサルタントで月単価120万~170万円程度、プロジェクトマネージャーやBPR全体をリードするポジションでは月単価180万円以上となる案件も少なくありません。
例えば、月単価150万円の案件へ年間10か月参画した場合、年間売上は約1,500万円となります。実際には稼働率や契約期間、案件の切り替え期間によって収入は変動しますが、専門性や実績を活かすことで、会社員時代を上回る収入を目指すことも十分可能です。
特に近年は、ERP導入、基幹システム刷新、生成AI活用、全社DX、バックオフィス改革など、大規模な業務改革プロジェクトが増加しています。BPRの知識に加え、PM・PMO、システム導入、データ活用などの経験を持つコンサルタントは市場価値が高く、高単価案件へ参画できる機会も増えています。
関連記事:コンサルタントの単価の決まり方と費用の相場を種類別に解説
BPRコンサルタントに依頼するメリット

企業にとってBPRコンサルタントに依頼することで、社内で取り組みにくい課題にもメスをいれることができるというメリットをお伝えしました。その他にもメリットは様々ありますので、BPRコンサルタントに企業が依頼するメリットについて見ていきましょう。
働く環境が「見える化」できる
BPRを実施する最大のメリットは、組織や働く環境が可視化できることです。
可視化するにあたり、業務フローを作成するのが一般的ですが、業務フローができることで、重複する業務や無駄な作業など生産性を阻害するボトルネックを特定することができます。
それによって、生産性向上のみならず、あまり価値がない業務に多くの時間を割いていることでモチベーションの低下などを招くため、従業員の満足度向上にも繋がってきます。
社内の生産性が向上すれば、サービスや製品の品質が向上し、最終的に顧客満足度という効果を見込むことができます。
外部人材だからこそ打破しやすい場面もある
コンサルティング会社やフリーランスのコンサルタントなどの外部のBPRコンサルタントは、社内単独では解決できない課題を解消するという重要な役割を担います。やはり、BPRは慣れ親しんだプロセスを変えていきますので、社内の反発は必然的に起こります。
社内からの反発を減らし、協力を得られるよう、生産性向上や従業員満足度向上などBPRのメリットを、経営層のみならず従業員にも理解してもらう必要があります。
社内の従業員では、ハレーションなどもあり課題の解消ができなくても、コンサルティング会社やフリーランスのコンサルタントは、外部の人間であるが故に、それができる立場にあります。ただ、社内の従業員の協力が得られないと進めることはできないため、BPRの結果どのようなメリットがあるか、しっかり伝えて理解してもらう必要があります。
現場の協力が得られないと、BPRのとっかかりとしての業務ヒアリングや業務フローの作成なども進みません。現場を味方につけるコミュニケーションスキルもそうですが、BPRの真のメリットをコンサルタント自身が理解して伝えていくことが必要です。
経験や事例を活用できる
経験豊富なBPRコンサルタントは、様々な企業でBPRを手掛けてきているので、多くの成功事例と、場合によっては失敗事例を持ち合わせています。業種業態や企業によって、業務プロセスは異なりますが、類似の課題は出てくるものです。
そうしたときに、これまでの経験や実績に裏付けられた解消法の提案をもらえることがあります。
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BPRを効率化できる
当たり前ですが、社外のBPRコンサルタントを活用することで、社内リソースを使わなくて済むため、期間の短縮を見込むことができます。
そもそも、社内でやろうとした場合、日常業務に加えて実施する形となるため、中々BPRは進みません。
外部のBPRコンサルタントを活用することで、社内の従業員は、ヒアリングや情報提供に協力する程度で、BPRは進んでいくでしょう。
BPRコンサルタントを企業が利用するデメリット

BPRコンサルタントに依頼するメリットがある一方で、費用がかかる等の当然ながらデメリットも存在します。具体的に、どのようなデメリットがあるか、見ていきましょう。
BPRコンサルタントの費用が発生する
デメリットとして真っ先に思いつくのが、BPRコンサルタントに支払う費用が発生することです。BPRコンサルタントの単価は高額ですし、企業の規模によっては、期間・人数の掛け合わせにより相当なコストとなってきます。
BPRの結果、コスト削減が実現できたとしても、BPRコンサルタントへの支払いによってコスト効果がなくなってしまう懸念も出てきます。
BPRの知見・ノウハウが溜まりづらい
次にあげられるのが企業内にノウハウが溜まりにくいことです。これは、BPRに限った話ではないですが、BPRコンサルタントに依頼することで、BPRコンサルタントが大半の活動を実施することとなります。社内にBPRの知見やノウハウが溜まっていかないため、1度限りではなく、継続的にBPRを実施していこうと考えている場合、都度BPRコンサルタントに依頼する必要が出てきます。
成功が保証されない
BPRは、前述した通り、成功率が決して高くはありません。プロフェッショナルであるBPRコンサルタントに頼んだとしても、100%成功する保証はありません。BPRコンサルタントに支払う費用は高額ですので、失敗して効果があまりないとなると費用対効果が見合わなくなってきます。成功確率をあげるためにも、依頼するBPRコンサルタントには、豊富な実績や類似企業での経験があるか、社内での立ち回りが得意か等、しっかり見極める必要があります。
BPRコンサルタントに必要とされるスキル

BPRコンサルタントには、業務改革を構想する力だけでなく、現場へ定着させるための実行力やプロジェクト推進力も求められます。近年はDXや生成AIの活用が進んでおり、業務とITの両方を理解できる人材の市場価値が高まっています。
BPRコンサルタントに求められる主なスキルは、次の8つです。
1.業務分析・業務設計スキル
2.BPR・業務改革の知識
3.IT・DXに関する知見
4.データ分析・AI活用スキル
5.プロジェクトマネジメントスキル
6.コミュニケーション・ファシリテーション能力
7.チェンジマネジメント能力
1. 業務分析・業務設計スキル
BPRでは、まず現状業務を正しく理解することが重要です。業務ヒアリングや業務フローの作成を通じて課題を整理し、あるべき業務プロセス(To-Be)を設計する能力が求められます。業務の標準化や属人化の解消なども重要な役割です。
2. BPR・業務改革の知識
単なる業務改善ではなく、組織や業務プロセスを抜本的に見直す知識が必要です。経営戦略を理解したうえで、業務改革のロードマップを策定し、企業全体の生産性向上につなげる視点が求められます。
3. IT・DXに関する知見
近年のBPRでは、ERPやSaaS、ワークフロー、RPAなどのシステム導入を伴うケースが多くあります。SAPやOracleなどのERP、Microsoft 365、Salesforceなど主要な業務システムへの理解があると、業務とITをつなぐ役割として活躍しやすくなります。
4. データ分析・AI活用スキル
業務改革では、業務データやKPIを分析して課題を特定する場面が数多くあります。さらに近年は、生成AIやAI-OCRなどを活用した業務効率化プロジェクトも増えており、AIを活用した業務設計ができる人材へのニーズも高まっています。
5. プロジェクトマネジメントスキル
BPRは複数部門やベンダーが関わる大規模プロジェクトになることが少なくありません。スケジュールや課題、品質、リスクを管理しながら、プロジェクト全体を円滑に推進するPM・PMOスキルが重要です。
6. コミュニケーション・ファシリテーション能力
経営層から現場担当者まで、多くの関係者と合意形成を進める必要があります。ヒアリングやワークショップ、会議運営などを通じて意見を引き出し、改革を前向きに進めるコミュニケーション能力が欠かせません。
7. チェンジマネジメント能力
優れた業務プロセスを設計しても、現場へ定着しなければ改革は成功しません。制度変更や教育、マニュアル整備、運用ルール策定などを通じて、現場の理解と定着を支援するチェンジマネジメントもBPRコンサルタントの重要な役割です。
BPRコンサルタントにおすすめの資格

BPRコンサルタントとして活動するために特定の資格が法的に必須とされているわけではありませんが、専門性を示すために多くのプロフェッショナルが関連資格を取得しています。以下は、業務改善や経営コンサルティングに関連する主な資格です
Lean Six Sigma(リーンシックスシグマ)
- プロセス改善と品質管理のための方法論です。
- ベルト制度(イエロー、グリーン、ブラック、マスターブラック)により、習熟度が証明されます。
CBAP(Certified Business Analysis Professional)
- ビジネス分析の専門家に対する国際的な認定資格です。
- ビジネスニーズの理解と解決策の提案能力が評価されます。
日本生産性本部認定経営コンサルタント
- 公益財団法人の日本生産性本部が提供する資格です。
- 経営全般にわたる知識と問題解決能力が求められます。
大手BPRコンサルティング会社
BPR(Business Process Re-engineering)は、単なる業務改善ではなく、業務プロセスや組織、ITシステムまで含めた全社的な改革を推進するプロジェクトです。そのため、戦略立案だけでなく、DXやERP導入、PMOまで一貫して支援できるコンサルティング会社へのニーズが高まっています。
ここでは、BPRプロジェクトで実績のある代表的なコンサルティング会社を紹介します。
1. McKinsey & Company
世界有数の戦略コンサルティングファームです。経営戦略と連動した全社的なBPRや組織改革を得意としており、大規模な経営変革プロジェクトを数多く手掛けています。近年はAIやデジタル技術を活用した業務改革支援にも注力しています。
2. Boston Consulting Group
経営戦略とデジタルを組み合わせた業務改革を得意としています。SCM改革やバックオフィス改革、生成AIを活用した業務変革など、企業全体の変革プロジェクトを幅広く支援しています。
3. Accenture
戦略策定からシステム導入、運用定着まで一気通貫で支援できる総合コンサルティングファームです。ERP導入やBPR、生成AI、クラウド活用など、テクノロジーを活用した業務改革案件を数多く手掛けています。
4. PwC Consulting
業務改革や組織改革、ガバナンス強化を含めたBPRプロジェクトを数多く支援しています。ERP導入や会計・調達・SCM領域の業務改革にも強みがあります。
5. Deloitte Tohmatsu Consulting
DX推進やERP導入、SCM改革など、大規模な業務改革プロジェクトを多数手掛けています。製造業や金融業、公共分野まで幅広い業界でBPR支援を行っています。
6. EY Strategy and Consulting
経営改革とデジタル変革を組み合わせたBPRを得意としています。業務標準化やシェアードサービス、バックオフィス改革などのプロジェクト実績も豊富です。
7. KPMG Consulting
業務プロセス改革に加え、リスク管理や内部統制を考慮したBPRを支援しています。ERP導入やPMO、DX推進など幅広い領域でコンサルティングサービスを提供しています。
関連記事:東京の経営コンサルティング会社から厳選16社を比較!選び方や費用相場は?
BPRコンサルタントにとって役立つフレームワーク

BPRでは、現状業務を可視化し、課題を整理したうえで、あるべき業務プロセスを設計していきます。その際、さまざまなフレームワークや分析手法を活用することで、業務を体系的に整理し、より実効性の高い改革につなげることができます。
代表的なフレームワーク・手法を紹介します。
1. 業務フロー(As-Is / To-Be)
BPRでもっとも基本となるのが、現状業務(As-Is)と改革後の業務(To-Be)の整理です。
業務の流れを可視化することで、重複作業や手戻り、承認待ち、属人化などの課題を把握できます。そのうえで、不要な業務の廃止や標準化、自動化などを検討し、あるべき業務プロセスを設計します。
2. MECE
MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)は、「漏れなく・ダブりなく」整理するための考え方です。
業務一覧や課題、改善施策を整理する際によく活用されます。業務漏れや重複を防ぐことで、改革対象を網羅的に把握できます。
3. ロジックツリー
ロジックツリーは、課題の原因や改善施策を構造的に整理するための手法です。
例えば、「業務に時間がかかる」という課題に対して、
- 作業工程が多い
- システムが分散している
- 承認フローが複雑
- データ入力が重複している
など原因を分解することで、本質的な改善策を検討できます。
4. SWOT分析
SWOT分析は、企業の内部環境と外部環境を整理するフレームワークです。
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
を整理することで、経営戦略や業務改革の方向性を検討する際に活用されます。
5. バリューストリームマッピング(Value Stream Mapping)
バリューストリームマッピングは、業務全体の流れを可視化し、付加価値を生まない作業(ムダ)を特定するための手法です。
製造業だけでなく、バックオフィスやサービス業のBPRでも活用されており、待ち時間や重複作業、不要な承認などを洗い出す際に役立ちます。
6. BPMN(Business Process Model and Notation)
BPMNは、業務プロセスを標準化された記法で表現するためのモデリング手法です。
業務フローを関係者間で共通認識として共有しやすく、ERP導入や業務システム刷新など、大規模なBPRプロジェクトでも広く活用されています。
7. KPI・KGI設計
BPRは業務を変更することが目的ではなく、成果を出すことが目的です。
そのため、
- 作業時間
- 処理件数
- リードタイム
- エラー率
- コスト
- 顧客満足度
などのKPIを設定し、改革前後で効果を測定します。継続的な改善を行うためにも、KPI設計は欠かせません。
8. AI・プロセスマイニング
近年のBPRでは、AIやプロセスマイニングを活用する企業も増えています。
システムのログデータを分析して実際の業務プロセスを可視化したり、生成AIを活用して業務手順書の作成や業務分析を効率化したりすることで、従来よりも短期間で業務改革を進められるようになっています。
関連記事:コンサルタント向けフレームワーク12選!活用メリットや注意点、おすすめの本は?
BPRコンサルタントは長年の活躍が可能

いかがでしたでしょうか。BPRは、企業の組織や業務プロセスを抜本的に変革するもので、働き方改革やリモートワークなどによる働き方の変化を背景にニーズが高まっています。
社内のしがらみ等により、自社単独でBPRを進めるのは難易度が高く、外部のBPRコンサルタントの依頼も多く、BPRコンサルタントとして長年活躍していくことは可能です。
BPRコンサルタントとして活躍していくためにも、BPRコンサルタントして必要なスキルの習得、求められる役割や進め方をしっかり理解しておくとよいでしょう。
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